Choice

好きをみつける→仕事にする、をサポートしている日々の記録

「あなたはどうしたいの?」この言葉が最大の尊重なのに、暴力になることもある。

「あなたはどうしたいの?」が尊重の言葉なのに、捉え方によっては、暴力になることもある。

 

「あなたは、どうしたいの?」

いままで、こうしなさい、ああしなさい!という指示を鵜呑みにしてきた人間にとって、この質問は恐怖だ。私は育った家庭で、自分の意思を尊重されたことが無かった為、20歳の頃この言葉を聞いて思わず泣いてしまったことがある。思いつかなかったと同時に、怖かったのに加えて、ものすごく嬉しかったのだった。なにより困惑した。これまで、家庭でも学校でも聞いてくれる人はいなかった。

もちろん、アドバイスをしてくれる人は沢山いたのだけれど、親も教師も、自分がなりたい道を歩いている大人ではなかった。そんな人たちがするアドバイスは、たいてい見当違いであることが多い。

 

「一緒に答えがでるまで、考えようね。決めるのはあなただけれど、相談にのることはできるから、一緒に考えるよ。」

この言葉に、ただただ救われた。これが短い時間だったり、信頼関係を築くまでに変化球を投げてしまうと、感情を抑圧することにつながる。

 

人が相談するとき、基本的にアドバイスも答えもいらないい。すべての答えは本人の中にすでにある。それと同じ言葉を求めているか、背中を押してほしい、ただそれだけだ。

 

傾聴の仕事に向いている人

一般的に、共感能力や感受性の高い人や女性(または女性性が強い人)がコーチやカウンセラーに向いていると言われている。女性は向いていると言われるのだけれど、これも向き不向きがあるし、相性がすべて。共感能力が高いというのは、自分を見失いかねないので方向性が明確な人がいい。

自分の売りが淡々としていて、飄々としているならばズバット初めから切り込んで問題はない。カウンセリングの仕事をしていたとき、コーチング中なら当たり前のこの言葉で問題がおこった。 

『この人は、わたしの事をわかってくれない・・・』という感情が相手から感じられると、とにかく厄介。共感や寄り添うカウンセリングに答えが出ない・進歩が無い理由はここにあって、まずその相手の不満や現状を聴く必要がある為だ。コーチングでここの部分をできる人が、少ない。

愚痴を聞くならカウンセラーの所へいってくれ・・・なんていうのだけれど、この愚痴や現状の嫌な部分を明確にせずして、好きも目標も可能性も出てくることは無い。たとえ言葉として出てきても、それはフェイクであることが多いし、モチベーションも続かない。それは、本当の望みではないからだ。

 

 

アドバイスを聴くのも、時に大切なのだけれど、自分の中にある答えを導き出す。自分の意思と意図を明確にする。それを聞いてもらったうえで、行動していきPDCAを検証していくのがコーチングの醍醐味。

 

大抵の場合、自分の本音であればあるほど、行動して結果がでるまでそのまま進んでいく。もちろんその中で沢山の失敗と言われるような経験もするのだけれど、大抵のアドバイスは不要であることも多い。選ぶのはいつだって本人。

 

「好きな事して、いいんだよ。」

これまでそうしてこなかったタイプの人の場合、この言葉に呆気にとられる人が多い。

そもそも、それが分からなくなってしまってさらに迷いのループにはまる。女は共感を求めるし、男は答えを欲しがる(解決しようとする)とよく言われていて、最近は<女は、してほしい事を相手に伝えろ><男は、何をしてほしいのか聴け>という言葉を頻繁に聞く。お互いにそれができるようになるには、まず自分が何をしてほしいのかを知る必要がある。そして人に聞けるようになるのにも、自分の欲を把握している必要があるのだ。